ウォッチリストは推奨銘柄の一覧ではない
ウォッチリストというと、これから買う銘柄を集めた名簿を思い浮かべがちですが、チャートを日々見る人にとってはむしろ点検表に近いものです。毎日同じ対象を同じ順番で見ていくと、今日がふだんと何が違うのかが目に入ってきます。指数が大きく動いたのか、特定の業種だけが別の動きをしたのか、少数の大型銘柄が指数を引っぱったのかを素早く見分けられます。逆に、その日の気分で一覧が入れ替わると比べる基準がなくなり、画面には大きく動いた銘柄ばかりが残って判断が揺らぎます。ウォッチリスト作りは、何を買うかより先に、何を基準に見るかを決める作業です。
広いものから狭いものへ: 三つの層で組む
一覧を層に分けると、個別銘柄の動きを相場全体や業種の流れの上で読めるようになります。上の層から下の層へ降りながら確かめる順番が要です。
- 代表的な指数: S&P500、ナスダック100、ダウ平均のように相場全体の方向を示す基準
- 雰囲気を示す値: 恐怖指数(VIX)、ウォン・ドル相場、米国債の利回りのように、指数の動きを説明する助けになる値
- セクター: テクノロジー、金融、エネルギー、ヘルスケアなどの業種を代表するセクター指数やセクターETF
- 個別銘柄: 指数に占める比率が大きく指数をともに動かすよく知られた大型ハイテク株と、すでに調べている銘柄
いくつくらいが適当か
決まった数はありませんが、一度に見渡せる量を超えると一覧はかえって邪魔になります。目安は時間です。取引が始まる前や翌朝に、数分で最後まで見られるかどうかを自分で測ってみてください。同じ業種の似た銘柄がいくつも入っているなら代表を一つだけ残し、何週間も一度も見ていない銘柄は外したほうがよいでしょう。月に一度のように一覧を整理する日を先に決めておけば、大きく上がった銘柄をその日のうちに加えたくなる衝動も抑えられます。一覧が長くなるほど、見守るのではなく追いかけることになる点を覚えておいてください。
マルチチャートの画面の分け方
マルチチャートは、一つの画面をいくつかの枠に分けてチャートを同時に表示するやり方です。枠に何を入れるかで使い道が変わります。
- 複数の銘柄を同じ足の間隔で: 指数とセクター、大型株を並べ、同じ時刻にどう動いたかを比べる
- 一つの銘柄を複数の足の間隔で: 日足・1時間足・15分足を一緒に表示し、大きな流れと短い流れを同時に見る
- 基準の枠を固定: 一つの枠には常にS&P500かナスダック100を置き、残りの枠だけを入れ替えて見る
枠どうしを比べるならそろえるもの
枠ごとに設定が違うと、同じ動きでもまったく違って見えます。比べることが目的なら、次の項目を先にそろえてください。
- 足の間隔: 一つは日足、もう一つは1時間足なら、足一本の重みが違う
- 期間: 表示している期間が違うと、トレンドの傾きが違って見える
- 時間外取引の有無: 片方だけ含めていると、窓の大きさが違って見える
- 目盛り: 価格帯の違う対象は、価格ではなく騰落率で比べる
- 時間帯: 韓国時間と米国東部時間が混ざっていないか確かめる
韓国時間で見守る順番
米国の通常取引は韓国の夜に行われるため、すべての動きをリアルタイムで見ることはできません。だからこそ順番を決めておくのが現実的です。取引が始まる前には、夜間の株価指数先物や寄り付き前の取引の雰囲気、その日に予定された経済指標と決算発表の日程を確かめます。取引が始まった直後は指数の枠を先に見て、セクターと銘柄の枠はその後に見ます。徹夜する必要はありません。翌朝、日足ができあがってから指数、セクター、銘柄の順にもう一度見直せば、前夜の場面が落ち着いて整理できます。あらかじめ決めた価格帯に通知を設定しておけば、画面の前に座り続けなくても済みます。
このサイトのリアルタイムツールで確かめる
このサイトの株式マルチチャートは、複数の銘柄を一画面に分けて表示し、この記事のやり方をそのまま試せるように作ったツールです。世界の株価・為替一覧ツールは代表的な指数と為替、国債利回り、恐怖指数を一画面に集めてウォッチリストの上の層の代わりになり、韓国・米国大型株スキャナーは大型株の騰落と移動平均線の並び、出来高を一つの表で並べ替えられるので、下の層をざっと見るのに向いています。株式銘柄比較ツールで指数と銘柄を同じ日に100へそろえれば、価格帯が違っても流れをすぐに比べられます。相場はデータ提供元に基づくため、遅れて表示されることがあります。
よくある失敗と注意点
ウォッチリストとマルチチャートは相場を整理して見るための道具であり、この記事はその枠組みの作り方を説明する学習資料で、投資助言ではありません。例に挙げた指数や銘柄はチャートを読むための例にすぎず、売買を勧める意味ではありません。次の失敗を避ければ、同じ画面でも振り回されにくくなります。
- 画面を細かく分けすぎる: 枠が小さくなると足や指標が読めなくなる
- 大きく上がった銘柄ばかり加え続ける: 一覧が追いかけるための名簿に変わる
- 指数の枠を外す: 銘柄の動きが相場全体のせいなのか見分けられない
- 枠ごとに違う設定のまま放っておく: 同じ日の同じ動きを別々に解釈してしまう
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